あるお客さんから連絡が来ました。
「家の階段を見て欲しい」
そんな内容。
見に行ったらこんな階段でした。
「階段」と聞いた時は、てっきり家の中の階段かと
思いましたが外部階段でした。
この家は道路よりも家の地盤面が下がっているので、
道路から階段で降りるんです。
パッと見た目には何も問題無さそうに見えますが・・・

階段の下の辺りの鉄骨が錆びてボロボロです。

反対側もボロボロ・・・と言うより
ほとんど残ってない状態です。
怖くて歩けない。

このお客さんは最初は他の業者に相談したそうなのですが
「修理は無理!新しく作るしかない!100万円!」
みたいな事を言われたそうです。
そこで人伝いに僕の所に話が来たんです。
「やっぱり新しく作るしかないですかね?」
半分諦め顔のお客さんでしたが
「いや、全然!補修しましょう!」
と、答えて結局、共栄建設で請け負いました。
「修理は無理!」なんて大嘘です。
鉄骨の階段は基本はよっぽど大破してない限り
修理できます。
他の業者が「無理!」と言ったのは面倒だから
そう言ったんだと思います。
これをどうやって直すのか?と言うと、
簡単に言うと、ボロボロの所を切断して、
そこから継ぎ足せばいいんです。
ま、言うのは簡単だよね。
カットする部分をあらかじめ計測して、
継ぎ足す材料を用意します。
今回は全部で4つの部材を作ります。
・・・ホウキが邪魔だった。

まずはボロボロの部分を切断します。
継ぎ足す部材がちょうど合う部分を
サンダーと言う道具を使って切断します。

切断したら新しい部材を溶接します。
鉄骨って溶接できる所がいいよね。
ちなみに、階段のボロボロだった部分の事を
「ササラ」と言います。

両方のササラを溶接したら、階段の人が乗る部分・・・
この部分の事を段板(だんいた)と言いますが、
取付位置を確認して・・・

溶接して行きます。
暑い最中に火花を散らして溶接・・・
見てる方も暑くなります。

この溶接の火花ですが直接みていると
大変な目に遭います。
夜になると目が痛くてたまらなくなります。
目を閉じても、目薬をさしても治まりません。
溶接の強い火花を直接見ると、目の組織に
かなりの損傷を受けるのです。
簡単に言うと目がヤケドした状態になります。
業界では「目玉焼き」と呼んでいます。
正式には「アークアイ」とか「電気性眼炎」と言います。
病院に行ってもどうしようもないです。
唯一の方法は冷たいタオルを目に当てて寝る!
これしかないです。
次の朝には直ってます。

修理完了!
綺麗に直りました。
このままじゃあみっともないので、
最後に塗装するのですが、
実はこのお宅ですが、もう1つ鉄骨の修理があります。
こっちの方が大変。
長くなるので次のブログで書きますが、
その工事が終わったらまとめて塗装します。
作業が終わったら汗だくでした。

ここで1つ言っておきますが、
住宅とかの建築関係で修理不可能な物は
比較的少ないと思います。
住宅設備機器・・・トイレとか給湯器とかなどは
「古すぎてもう生産してません」
なんて場合は修理不可能だと思いますが、
それ以外は基本は修理できると僕は思ってます。
不可能を可能にする!・・・なんて大それた事を
言うつもりはありませんが、
これまでに修理出来た物と出来なかった物とでは
出来た物の方が多いです。
他の業者が「無理」と言うのは「面倒でやりたくない」とか
「悪徳業者」とか「ただ単に技術不足」なのでは?
と僕は思ってます。
ただ・・・それを直すのにかなりの費用がかかってしまう・・・
と、言うのはあるかも?しれませんが。
他で「無理」と言われたら良かったら声掛けてみて下さい。
もしかしたら直せるかも?しれませんので。
「最近腰が・・・」とか
「すぐ忘れる・・」とかはダメですよ!
それだったら僕が直し方を知りたい!
誰か直して


