お客さんから
「押し入れの床を直して欲しい」
と頼まれました。
話を聞くと、押し入れの床板がフワフワしていて、
人が乗ると今にも抜け落ちそうとの事。
取り合えず見に行ってみました。
こんな押入れ。
左側の上部が斜めになっていますが、
これは階段の下だからです。
よくある階段下のスペースを使った
押入れですね。

床部分を見てみると、
板の表面が剥離しています。
手で床面を押してみると、
確かにフワフワで抜けそうなのですが、
ここでちょっと違和感を覚えました。
古い家ではこうした現象はよくある事ですが、
それにしても床を押した時の感触が
なんか変なんです。
言ってみれば、そもそも床板が薄い感覚。
どっちにしても板は交換です。

大工さんを呼んで来ていたの交換をしてもらいます。
床板を解体する大工さんも、
なんか変だなと思ったらしく
「この板薄くない?」と聞いて来ました。

床板は現代では12㎜の合板を使う事が多いですが、
ちょっと前だと9㎜のベニヤ板を使っていました。
でもここは5㎜の板でした。
「これじゃあ湿気でベコベコになるよ」
と、大工さん。
この家の床下はかなり通気がシッカリしていたので、
今日まで大きく劣化して来なかったみたいです。
板を外して、ついでで下地材も補強しました。

後は新しい板を付けるだけなのですが、
建物の押し入れとか、言ってしまえば部屋も
そうなのですが、かならずしも真四角とは
限りません。
ってか真四角の方が珍しい。
少しくらいは歪んでいるもんです。
そこで大工さんは正確に寸法を当たります。

用意した板に寸法を刻みます。
少しでも隙間があると、
そこから冷気や虫が侵入するので、
精密に寸法を刻みます。

刻んだらカットします。
見ていたら、意外とデコボコでした。
「こんなに歪んでいたの?」と聞くと、
「ま、昔の事だからね」と返って来ました。
築50年くらいの家だと、
今みたいにレーザーや機械で刻まないので、
今より精密性に欠けます。
ま、大工さんも結構いい加減な人が居たりしたのも事実。

切った板を押し入れにはめ込んでみます。
ちゃんとハマるかなあ?
緊張の一瞬。

ピッタリでした。
流石は大工さん。
僕がやったらこうは絶対に行かない。
今度の板は厚みが12㎜なので、
何を置いても大丈夫ですよ。
像が乗っても・・・本当に乗ったらヤバいかな。

今回の補修は、良い言い方ではありませんが
小さなリフォームです。
作業時間も2時間掛かりませんでした。
でも、小さい仕事かもしれませんが、
お客さんにとっては困った事です。
他の業者に頼んだら、断られたそうなのですが、
確かに費用も知れてますが、だからと言って
断るのは同業者として残念な気持ちです。
大きくても、小さくても仕事です。
仕事を、えり好み出来る会社ってどんな会社なんだろう?
「まほろば建築工房」はどんな小さな仕事でも
引き受けますよ。
あ、小さな仕事と言っても。
「生田さん、出掛ける時に犬の水、
継ぎ足しておかなかったから入れといてくれない?」とか
「雨が降りそうだから洗濯物取り込んでもらえない?
まだ帰るまでちょっと時間がかかるの」
なんて言うのは仕事に入りません。
ま、頼まれればやるけど・・・。


