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碍子(がいし)

2012年5月24日
#現場の小話

 碍子(がいし)って知ってますか?

辞書などで調べると、「電線と支持物との間を絶縁する為に用いる器具」
と書かれています。
・・・説明文だけを見ると、「何のこっちゃ?」と思うかもしれませんが、
こんな感じの物です。


(天井付近の白い物体が碍子です。会社の近所のお客さんの家では、今でも
使われていました。)

「あーこれかー。田舎のおばあちゃん家にあるある!」なんて人も
いるかもしれませんね。
今の家では見かけなくなりましたが、昔は電線を家に通すのに、この碍子を
使っていました。

最近は、家の中で見る事は一般にはなくなって来ましたが、
一昔前はこれが当たり前でした。

・・・当たり前でした!なんて、さも知っている様に書きましたが、僕がこの業界に
入った頃には既に使われていませんでしたよ。
僕は、そこまで古くないですからね・・・念のため・・・。

この碍子ですが、素材は主に磁器でできています(ガラス製のもあります)。
最近はセラミック素材が主流らしいです。

「え?最近は使っていないって言ったのに、まだ作ってるの?」と思った人も
いるかと思いますが、碍子は今でもけっこう使われています。
一般家庭内ではほとんど見なくなりましたが、皆さんの家のすぐ外にある電柱。
これに碍子は使われています。

電柱をよーく見ると、電線と電線の支えの所に何か白っぽい物が付いて
いるのが見えるかと思いますが、これが碍子です。
その他にも電車の電線にも使われていたり、自動車のプラグも
碍子を使っています。

碍子はアメリカで発明されたのですが、日本では1869年頃から使われ出した
そうです。
160年以上前から使われて来た碍子ですが、今の所、碍子の代わりに
使える物は無いそうです。
考えられた事はあるそうですが、コストや耐久性などの事を考えると、
今の物がベストみたいです。

古くからある物ですが、現代にも通用しているなんてすばらしいですね。